ダイソーのアクリル絵の具は手頃なお値段で始められるのが魅力ですね。 

しかし、子供に使わせる場合や、部屋内部のDYIなどに使う場合、健康に問題はないのか、安全性が気になるところです。 

私は小学生の頃、「水彩絵の具の白は甘い味がする」と聞いて、(出所不明な情報を鵜呑みにして)本当に舐めてみたことがありました。 

(少し甘いようなきがした・・・) 

高1から美術予備校で絵の勉強を始めて、初めて絵具に毒性があることをしりました!💧

その時は油絵を学んでいたのですが、アクリル絵の具にも同じように毒性があります。 

正確に言えば、色によって毒性のあるものとないものとないものがあるのです。 

今回は、ダイソーのアクリル絵の具の毒性について調べてみました。 

毒性のあるものと無いものの見分け方や、安全に使う方法もお伝えします。 

アクリル絵の具の毒性は原料それぞれで見る必要がある

一般的なアクリル絵の具の原料

アクリル絵の具は、「顔料」(色の粉)と、顔料を定着させるための接着剤の役割をする「アクリル樹脂」でできています。 

〈顔料〉

顔料は色々なものからできています。例えば、鉱物、土、炭、貝殻、石油、金属、などからできています。 

なので、何からできているのかによって、毒性が変わってきます。 

カドミウムレッドなど、カドミウムと名前についた絵の具は、その名前の通り、カドミウムが原材料となっているので強い毒性があります。 

シルバーホワイトの鉛白も有害でよく知られています。 

ブラック系の色には動物の骨や桃の種の炭が使われています。そのような炭には毒性はありません。 

どの色に毒性があるのか、絵具のチューブの表示を見ればすぐわかるようになっています。(下で詳しくお話います) 

〈アクリル樹脂〉

アクリル樹脂には色々な種類があり、絵具に使われるものは「アクリル酸エステル」です。 

「アクリル酸エステル」にも色々な種類があるのですが、どの種類が使われているのかはわかりません。 

各メーカーごとに特徴あるアクリル絵の具を販売していることを考えると、 

メーカーによって「アクリル酸エステル」の種類を変えて工夫しているものだと考えられます。 

厚生労働省のHPで調べた結果「アクリル酸エステル」の全ての種類に何かしらの危険性があることがわかりました。 

職場のあんぜんサイト:化学物質: アクリル酸エチル (mhlw.go.jp)

職場のあんぜんサイト:化学物質:アクリル酸ノルマル‐ブチル (mhlw.go.jp)

職場のあんぜんサイト:化学物質: アクリル酸メチル (mhlw.go.jp)

職場のあんぜんサイト:化学物質:アクリル酸2-エチルヘキシル (mhlw.go.jp)

職場のあんぜんサイト:化学物質:アクリル酸2-(ジメチルアミノ)エチル (mhlw.go.jp)

職場のあんぜんサイト:化学物質:アクリル酸2‐ヒドロキシエチル (mhlw.go.jp)

厚生労働省が危険性があると言うと、なんだか怖い気がしますが、 

同じシリーズのアクリル絵の具の中でも安全性が認証されているものもあることから、樹脂の有害性は、使用方法を守れば問題ないレベルものだと判断できます。 

アクリル絵の具の毒性は顔料の違いによるもので、 

要は、使用方法を守って使えば問題ないよ!ということです。 

では、ダイソーのアクリル絵の具はどうでしょうか? 

ダイソーのアクリル絵の具の場合

ダイソーのアクリル絵の具のパッケージの表示を見てみます。 

材料のところには「乳剤」「ピグメント」書かれています。 

「ピグメント」というのは「顔料」のことです。 

「乳剤」というのはすごく大まかな区分で、その中に「合成樹脂エマルジョン」がありその中に「アクリル酸エステル」があります。 

なんでそんな分かりづらい表示にするのかわかりませんが、 

ダイソーで使われている「乳剤」がアクリル酸エステルとは断定まではできませんが。 

まずアクリル酸えエステルと考えて良さそうです。 

ダイソーのアクリル絵の具は、安く作るために顔料の代わりに体質顔料と染料で作られているのではないかと思いましたが、 

ほかのメーカーの絵の具と同じように「顔料」と「アクリル樹脂」のようなので、毒性は他のアクリル絵の具と同じように考えることができると思います。 

おまけにセリアのアクリル絵の具を見てみました。 

材質は顔料と、アクリルエ樹脂マルジョンとあるので同じように考えられます。 

 

毒性は顔料によって違う アクリル絵の具のチューブの表示の見方

表示の種類

絵の具のチューブにはいろいろな表示がされています。 

ここを見れば毒性のあるものか、そうでないのかがわかるようになっています。 

メーカーによって認証している団体が違うので、表示はいろいろな表示の仕方がなされています。 

APマークー健康被害の危険性が無いもの 

CPマークー使用方法によっては健康被害のおそれがあるもの 

✖マークー有毒性のある顔料が使用されているもの 

「注意」「警告」「危険」マークー有害性物質、及び引火性がある 

HEALTH LABELマークー健康被害のおそれがある 

これを見れば、どの絵具に注意したらよいのか分かりますが、 

私はアクリル絵の具の毒性のあるものもないものも同じように使っています。 

「これは毒性のある絵具だから」と特別に扱い方を変えるのは面倒なので、全ての色の絵具を毒性のある絵具の様に扱います。 

その方がうっかりミスもなくなるのでお勧めです。 

ラベル表記の見方・製品を安全にお使いいただくために|ホルベイン オフィシャルウェブサイト (holbein.co.jp)

ダイソーのアクリル絵の具の表示

ダイソーのアクリル絵の具にはマークがありません。 

安全なものだけを使っているとも考えられますが、認証を受けてないだけの可能性があります。 

使用している顔料の記載も無いので、どんな顔料を使っているのかもわかりません。 

なので、ダイソーのアクリル絵の具が毒性のあるものなのかないものなのかは、判断することはできませんでした。 

セリアのアクリル絵の具にも何の記載もありませんでした。 

ですが、もしも毒性のある顔料を使っていたら、さすがに何かしらの注意書きがあると思いますので、 

ダイソーやセリアのアクリル絵の具は、毒性の無い顔料を使っているのではないかと思います。 

(私の推測です) 

結論

ダイソーのアクリル絵の具が毒性のあるものなのか、無いものなのかは断定できませんが、比較的安全に使えそうです。 

しかし、他のアクリル絵の具と同じように毒性のあるなしに関わらず、毒性があってもよい使い方をするのがよいです。 

子どもには子供用のものを用意するのが安心です。 

アクリル絵の具の安全な使い方

使うときの注意

私はアクリル絵の具の毒性のあるものもないものも同じように使っています。 

「これは毒性のある絵具だから」と特別に扱い方を変えるのは面倒なので、全ての色の絵具を毒性のある絵具の様に扱います。 

気を付けることは簡単です。 

●口や目に入れないこと 

●手についた絵具はきれいに洗い落とす 

●火気の近くで使わない 

●紙やすりで削った場合、ダストを吸い込まないようにマスクをして作業する 

基本的にはこれができれば、問題ないので、過度に恐れる必要はありません。 

ラベル表記の見方・製品を安全にお使いいただくために|ホルベイン オフィシャルウェブサイト (holbein.co.jp)

選ぶ時の注意

手形をとったり、足形をとったりするのにアクリル絵の具を使いたい人もいるでしょう。 

できたら専用の絵具や子供用に作られた安全な絵具のを使うのがよいですが、 

アクリル絵の具で手形や足形をとることは可能です。 

手や足についた絵具は長く付けたままにしないように、使い終わったらすぐに洗い落としましょう。 

アクリル絵の具は乾燥するととても落ちにくくなるので注意してください。 

ボディペインティングをしたい場合は、ボディペインティング専用の絵具を選んでください。 

子どもには安心な材料だけで作られている子ども向けの絵具がありますので、そのような絵具を選んでください。 

保管の注意

子供の手の届かないところに保管し、子供が触ったり、間違って口に入れたりしないように気をつけましょう。 

 

後処理の注意

アクリル絵の具は水生生物にも有害性があることがわかっています。 

使い終わった後の後処理にも気を使ってもらいたいと私は思います。 

筆や手についた絵具は、一度雑巾などでふき取ってから洗います。 

水バケツの汚れた水は、できたら一晩おき、沈殿した上澄みだけ捨てて底に残った絵具は雑巾などでふき取ります。 

絵具のついた雑巾は可燃物ですててください。 

まとめ

アクリル絵の具に使われている「顔料」には毒性のあるものとないものがある。 

絵具の毒性はそのチューブの表示を見ればわかる。 

ダイソーのアクリル絵の具は表示がないため判断がつかない。 

使用用途と使用方法は間違わずに正しく使う。 

とっても便利なアクリル絵の具を、ダイソーで手頃につかいたいですよね。  

ダイソーや、セリアのアクリル絵の具を使うときは、使用上の注意をよく読んで安全に使ってくださいね。