アクリル絵の具の安い「大容量」の選び方と使い方をわかりやすく説明

こんにちは♪

アクリル画家、絵画講師の初香です。

今やアクリル絵の具はプロアーティスト、趣味で絵を描く人だけでなく、学校でも使われるようになりました。

初香先生
初香先生
私の小、中学生時代はアクリル絵の具という名前も聞いたことがありませんでした。

 

いろんな人が色々な用途で使い、使い方が多様になると「大容量」のアクリル絵の具の需要も大きくなります。

今回は大容量のアクリル絵の具についてのメリットデメリットや商品の紹介をしていこうと思います。

大容量アクリル絵の具の使い道

大容量のアクリル絵の具は様々な使い道があります。

大作を描くのに使う

大きなキャンバスに作品を描く場合、広い面を塗るのに小さなチューブから補充しながら描くのは非効率です。

 大容量を使うことで、一度に大量の絵の具を混色して用意することができるので、途中で色が変わってしまうことなく、均一に効率的に塗ることが可能になります。  

 

私も昔油絵で130号などの大作を描いていたときは、小さなチューブの絵の具ではとても足りないので、大容量のアクリル絵の具で、一気に混色して大きな刷毛で塗っていました。

 

共同制作で使う

他にも学校などでは、多くの生徒が同時に使用するためコストパフォーマンスも重要です。

大容量の絵の具を使うことで 費用の負担を減らしつつ、多くの人で使うことができます。 

 

 

大容量アクリル絵の具のメリット

大容量のアクリル絵の具には多くのメリットがあります。

コストパフォーマンス

第一になんと言っても コストパフォーマンス が良いことです。

一般的なチューブの絵の具よりもコストを下げて低価格で買えます。

大容量のアクリル絵の具を下地に使ったり、効果的に使うことで、かなりの経済的メリットと言えるでしょう。

すぐに消費しない

大きな作品を描くアーティストや頻繁に作品を制作する人にとって小さなチューブはあっという間に消費していきます。

大容量があると細々とチューブを何本も出さなくても一本で必要な分を出すことができて、長持ちもします。

 

購入の手間が省ける

頻繁に買い足す手間も省けます。

ネットで注文すれば送料がかかりますし、店舗に買いに行けば時間がかかります。

 時間を無駄にせずに制作に専念できる のは嬉しいですね。

 

大容量アクリル絵の具のデメリット

発色

1番のデメリットはその発色です。

メーカーによって1番高品質の商品の中身をそのまま大きなチューブに入れたものもありますが、そのような商品は多少安くなっているかもしれませんが、あまり安くはなっていません。

 多くのメーカーが一線の商品と内容も分けて低コストランクの商品にしています。  

 

アクリル絵の具の値段の違いは、主に顔料(色の粉)に左右されます。

顔料は鉱物や炭、土などから作られていて、その材料は手に入りづらい高価なものから比較的安いものがあります。

その品質にも左右されます。

 アクリル絵の具の価格を抑えるためには、安い素材の顔料を使う、品質のランクを落とす、顔料の量を減らすという方法があります。 

 

だいたいの商品が、高価な原料の顔料を使わないことと、顔料の量を減らしているのではないかと思われます。

そのため発色はどうしても落ちてしまいます。

私は描き始めに大容量のアクリル絵の具を使い、途中から発色の良い絵の具に変えて上層部を描くようにしています。

 

無駄が多くなる

 大容量の容器は適量を出しづらく、絵の具を無駄にしてしまったり、長期間使い切らずに残っていると容器の中で固まってきてしまうこともあります。 

 

持ち運びに向かない

持ち運びしたい場合はかさばるというデメリットもありますね。

室内だけで制作する人は問題ありませんが、野外や旅行先などに持って行きたい時には、かさばらない小さなチューブの方が便利ですね。

 

このように、大容量のアクリル絵の具には多くのメリットといくつかのデメリットがあります。

制作スタイル使い方に合わせて適切に選択すると良いでしょう。

大容量アクリル絵の具の商品紹介

リキテックスベーシック

リキテックスベーシックはアクリル絵の具の中でも非常に人気の高いブランドの1つです。

リキテックスベーシックは、プロ仕様のシリーズと同じ耐光性最高級顔料を使用して、 顔料の量をやや少なくする ことで、特にコストパフォーマンスが良くなっています。

リキテックスベーシックは、筆やペインティングナイフで扱いやすい適度な粘度があります。

初心者や学生にもオススメですが、プロのアーティストにも充分通用する品質です。

全72色

70ml  ¥418

118ml  ¥825

400ml  ¥2200

400mlのもので

10mlあたり ¥55

 

https://www.jp.liquitex.com/products/basics/range/colors/

 

 

ターレンス  アムステルダム

オランダの伝統ある絵の具メーカーで、その製品の良さは世界中のアーティストから認められています。

オランダ王室からも認められ、社名に「ロイヤル」を冠することを認められたメーカーです。

 プロ向きの高品質なアクリル絵の具で、内容を変えずに大容量にしたものがあります。  

 

発色の良さと豊富なカラーバリエーションで混色もしやすく、クオリティを重視する多くのアーティストに選ばれています。

全90色

20ml   ¥240~¥440

120ml   ¥736~¥1030

500ml   ¥2420~¥2970

1000ml   ¥4400

1000mlのもので

10mlあたり ¥44

https://www.talens.co.jp/brand/amsterdam

 

 

マイメリ アクリリコ

 「より高品質により使いやすく」「さらにお求めやすく」 を目指して、学生からプロまで幅広く支持されている高品質アクリル絵の具です。

鮮やかな発色にこだわり、調合されています。

蛍光色」や「蓄光色」もあります。

全85色

200ml   ¥1320~¥1540

500ml   ¥2420~¥2860

500mlのもので

10mlあたり ¥48.4

 

 

ホルベイン

 ホルベインは日本のアートブランドとして長い歴史がある信頼できるメーカーです。  

 

ホルベインの大容量アクリル絵の具には複数のラインナップがあるため、用途やスタイルに応じて選ぶことができます。

ホルベイン オーロラ

透明感の穏やかな艶感の絵の具です。

コストパフォーマンスがよく、大作を描くアーティストや、個性と経済性を重視する美大生向けにおすすめされています。

全33色

メーカーHPで価格が記載されていなかったので販売中止されてるおそれがあります。

https://holbein-shop.com/?mode=grp&gid=1342111

ホルベイン イージーペイント

短期間イベントや共同制作に適した大容量アクリル絵の具です。

不透明で 薄めずにそのまま使うことができる ので、手間なくスピーディーに制作することができます。

前回25色

500ml   ¥1265~¥2530

10mlあたり ¥25.3

https://holbein-shop.com/?mode=grp&gid=1797641

 

ホルベイン 不透明アクリル絵の具 マットタイプ

ホルベインの不透明アクリル絵の具(マットタイプ)は、非常にクリーミーな質感を持ちながら、マットな質感になるのが特徴です。

特にアクリル絵の具の光沢を必要としない作品や、コラージュ作品に最適です。

隠蔽力が高く、下の絵の具が透けることなく塗り重ねることができます。

均一に塗りやすいため共同制作の大作にもおすすめです。

120ml  

メーカーHPで価格が記載されていなかったので販売中止されてるおそれがあります。

https://holbein-shop.com/?mode=grp&gid=1797641

 

 

ペベオ スティーティオアクリリック

ペベオ社のアクリル絵の具は日本ではクラフト絵の具が有名ですが、 本国のフランスでは画材トップメーカー として実力が認められています。

初香先生
初香先生

私もクラフト用のイメージが強く絵画向けの絵の具があるとは知りませんでした。

 

ペベオのスティーティオアクリリックは、 ユニークな質感と発色を持ち、特に質感を重視するアーティストにオススメです。  

 

このシリーズは、非常にクリエイティブな用途に対応しており、さまざまな表現技法を駆使することが可能です。

顔料濃度の高さを誇る絵の具です。

100ml  ¥660~¥770

250ml   ¥1760

500ml   ¥2420

500mlのもので

10mlあたり ¥48.4

https://www.pebeo.co.jp/products/fineart/004-fineart.html

 

セヌリエ アブストラクト

 高い顔料濃度、高い隠蔽力、硬めの粘度の「ヘビーボディ」です。 

 

開封後も空気が入らない作りのパッケージで、よい状態で長く保管でき、絵の具を最後まで無駄なく使えます。

全60色

120ml   ¥770

10mlあたり ¥64.1

https://www.yumegazai.com/Category/401601000

 

 

児童用 学校行事におすすめ大容量アクリル絵の具

子ども達が使うのにオススメものものあります。

リーズナブルで、長期保管を前提にしないイベントなどにおすすめのものです。

ターナー 工作くん

伸びが良い粘度の絵の具で、 水で薄めなくてもそのままで塗りやすい絵の具です。  

 

混色や重ね塗りが自由にでき、艶消しでマットな質感なので透け感や色むらが少ないです。

300ml  ¥1320

金色、銀色  ¥1540

10mlあたり ¥44

 

https://www.turner.co.jp/brand/kosakukun/kosakukun/#

 

ぺんてる スクールガッシュ

運動会や文化祭などの学校行事や、ワークショップなどのさまざまなイベントで使いやすい大容量絵の具です。パレットなどに分けて大人数で使うのに便利なパウチタイプのパッケージです。

400ml  全24色

12色セット ¥15321

1色 ¥1276

蛍光色 200ml   全6色  ¥2090

金色 200ml  ¥2552

銀色 200ml  ¥2255

400mlのもので

10mlあたり ¥31.9

 

https://www.pentel.co.jp/products/artmaterials/school-gouache/

 

サクラクレパス サクラニューカラー

 不透明で隠蔽力の強い艶消しタイプ のアクリル絵の具です。

共同制作、野外展示、看板、舞台装飾、室内装飾に向いています。

420ml   ¥1298

600ml   ¥1650~¥1961

特殊カラー 200ml  ¥2090

600mlのもので

10mlあたり ¥27.5

https://www.craypas.co.jp/products/painting-school/020/0076/index.html

 

サクラクレパス サクラニューカラー クイックペイント

塗りやすい粘度で、 薄めなくてもそのまま描ける ため、手間が省けて出してすぐ使えます。

薄めすぎて垂れてきたり、被覆力が弱くなる心配がなく、均一にきれいに塗ることができます。

550ml   ¥1430

12色セット ¥17160

10mlあたり ¥26

https://www.craypas.co.jp/products/painting-school/020/0075/281876.html

 

まとめ

いかがでしたか?

大容量のアクリル絵の具は「ガッシュ」とついていませんが、不透明のシリーズがあるので、その点注意して購入しないと、自分の制作スタイルと違うものを買ってしまうかもしれません。

 大容量のアクリル絵の具はリーズナブルに買えるものが多く、大作や多作を描く人にはとても頼りになる絵の具です。  

リーズナブルな分、発色がやや劣ったり、イベント用は長期間の保管を想定していなかったりするので、自分に合ったものを選び、下塗りに使うなど使い方を工夫すると良いでしょう。

あなたにピッタリの絵の具が見つかるといいですね♪

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