『絵を仕事にできるのは一握りの人間だ』周りはみんなライバル。人と比べて辛い人へ

あなたは『絵を仕事にできるのは一握りの人間だ』という言葉を聞いたことがありませんか?

自分はその一握りの中に入れる!と強気な人はいいですが、

自分より上手い人は五万といるし、自分なんて。。。。と自信をなくす人は多いとおもいます。

それは

『一握りの人間』🟰『誰よりも超越した技術とセンスがある一流の人』

という思い込みがあるからです。

『しくじり初香の場合』

予備校時代、希望の大学に入る為には多くのライバルに勝たなくてはいけないというプレッシャーから、

あの人には勝ってる、この人には及ばない。

と周りの人と比べ、

今自分がどの位置にいるのかということがすごく気になって居ました。

大学に入学すると、今度はそれが、大学も年齢も関係なく全ての人がライバルになりました。

『絵を仕事にできるのは一握りの人間だ』という言葉に、

誰よりも上手くなくてはいけない。

誰よりもセンスが無くてはいけない。

一流と言われるようにならないと。

という思い込みと

大学の中で自分が1番下手なんじゃないの?って思ってしまうほど周りは上手い人ばかり、

こんな小さい世界の中でも自分は負けているのに、ライバルは日本中、世界中に居ると思うと、到底敵うものではないという思い込みで、

果てしなく遠い道のりを途方もなく眺めるばかりで、歩く足も止まってしまう状態でした。

目指す目標が高すぎて、自分の今の実力と離れすぎていて、その差を埋める方法が思いつかない、

今取り組むべきことが分からない。

人と比べるとどうしても自分の足りないところばかりに目が行きます。

一生懸命絵を描いても、自分はなんでこんなに描けないんだ。。。

こんな自分は「一握りの人間」には程遠い。。。と落ち込むばかり。

『一流じゃなくても仕事になる』

私は社会人になって、絵のこと、仕事のことが重なり「うつ病」になりました。

何も出来なくなり、絵を描くこともやめ、仕事もやめ、寝たきりになりました。

長い療養生活をして、少し体を起こして過ごせるようになった時、

手持ちぶたさから、家にいながら、無理のない程度にできる趣味があったらいいな。と思い始ました。

ふと目についたのは、ユーキャンのネイル講座。

そういえば子供の頃からネイルアートをするのが好きだった私。

ジェルネイルに挑戦しようとキットを買ったけど、上手く行かずにすぐに仕舞い込まれてたことを思い出し、

ユーキャンのネイル講座を始めました。

仕事にもするつもりでもなく、気楽にできる趣味のつもりで始めたけど、

やり出したら一流を目指したくなってしまう私笑

ネイル検定一級、ジェルネイル検定上級まで取るほど熱中して、

終いには自宅でネイルサロンを開業していました笑

当時も、絵を志した時の意識が抜けていなくて、ネイリストでも一流にならなくてはと思っていました。

しかし、一流には程遠くても、名前が全く知られてなくても、普通に仕事ができちゃうんです。

誰よりも上手くなくても、

誰よりもセンスがあるわけでなくても、

一流ネイリストでなくても。

(当たり前なんですけど)

「アートが上手い」上に、「仕上がりが美しい」「すごくもちが良い」

と評判をいただき、予約が全部埋まってしまってしまってお客様をお断りしなくてはいけなくなるほど、仕事には困りませんでした。

絵が描けることが強みになって、ネイルにキャラクターを描きたい人もよく来店してくれました。

もちろん、未熟ですぐに剥がれてしまうような技術だったら、仕事にはなってないでしょうが、

〝何か強みが有れば仕事になる。〟

「これって絵の世界でも同じだ!」

と気づきました。

『一流だからみんな好きというわけではない』

あなたはラッセンを知っていますか?

日本人はラッセンが好きな人が多いですね。

絵に全く興味ない人でも、「絵描きってラッセンとピカソしか知らないよ」と言うくらい。

そんな誰でも知っている一流のアーティストでも、

私は正直言って好みじゃ無いです。

部屋にポスターを飾りたいとも思いません。

一流だからといって誰もが欲しがっているわけでは無いんですよ。

逆に一般的には知られていない人でも、凄く好きな画家さんは居て、その人の絵なら買えるものなら買って部屋に飾りたいと思います。

人それぞれ好きなものが違って、それだけ色々な絵描きにチャンスがあるのです。

『絵を描く仕事の裾野が広がっている』

昔はメディアが少なく、それに携われる人間も限られていた。

それこそ、一握りの人間しか仕事にできない時代です。

しかし、今はネットの普及で絵の需要も多種多様、求められるものも多種多様になりました。

一握りが三握りくらいに膨れ上がっている時代です。

漫画で言えば、

漫画雑誌が登場した50年代は4誌、60年代に4誌発刊されたそうです。

その頃の漫画家は数少ない枠を勝ち取った、本当に一握りでしたが、

今の時代は雑誌はもっと数多くありますし、デジタル漫画も登場して、

一握りが三握りになっていませんか?

収入という点を別にしたら、SNSなどを使って、個人で好きなように発表することもできるようになりました。

『一流じゃなく、ちょうど良いが求められる』

一流のものだけが求められるわけでなく、美しいものだけが求められるわけでなく、

この商品にはこんなデザインが欲しい。

商品をアピールするのに体験漫画を書いてくれる人が欲しい。

記念のプレゼントに似顔絵を描いて欲しい。

それに『ちょうど良い』から求められるんです。

だから、自分よりも上手い、あの人や、あの人よりも上手くなる必要もなければ、

比べる必要も無くなってしまうんです。

『何か自分らしい強みが有れば』

同じような絵描きが五万といる中で、あなたに任せたいと言ってもらうには、

1万人の中で1番でなくてもいい。

〇〇ならば私に任せて、と言える強みが、アピール出来ればいい。

10人に1人くらいの強みが4つ有れば、すでに1万人に1人の人材です。

比べるとするならば、自分がやりたい仕事と、今の自分の力の差です。

そうすれば、今自分に足りない力は何なのか。

今自分のやるべきことは何なのか。

地に足ついた行動に移すことができます。

『「一握りの人間」なんて時代錯誤の言葉を真に受けて、悩む必要なんて無い』

私が学生の頃はインターネットが普及してなく、インターネットで膨れ上がった需要がない時代で、

情報も少なく、

『絵を仕事にできるのは一握りの人間』

と言われたら、そうなんだろうと思ってしまうような時代でした。

今生きる絵描きは思ってもみなかったところに仕事があったり、これから先の未来にどんな活躍の裾野が広がっているか分かりません。

上手い、下手に関わらず、チャンスを掴みに行ったものが生き残れるのではないかと私は思います。